うちのじいさん、というのは夫の父親のことである。
同居している。
今は隠居生活で、少し認知症が入っている。
しかし、気概はあり、元気である。
元気なのには、原因がある。
医者に行きたがらないが、メンタルクリニックで認知症の薬をもらっているほかに、不安症の薬ももらっている。
それを、この前3倍に増やしてもらったら、元気になったのである。
しかし、元気になったらなったで、減らず口は聞くし、やってもらいたくないことに手を出して、能力がついて行かないので逆に面倒をかける。
今日も、洗面所につまようじを落としたとか言って、洗面台の下のパイプを取り外し、そこになにかまた落っことしたと言って大騒ぎになった。
水が流れなくなったら、大ごとである。
結局、試しに流してみたら、落っことしたものが流れて行ったので、事なきを得たが
本当に、面倒ばかりかけるのだ。
正直、私はこのじいさんがやることなすこと、すべてが嫌いである。
全部、理にかなっていれば納得もするが、自分なりに理由をつけていることがまったく納得がいかない。
息子は、このじいさんが大嫌いだった。
私も、嫌いである。
しかし、このじいさんばあさんをまず祝福してあげるのが私の課題なのだ。
絶対無理。
心情的に。
まず、やりたいと思うことが始まりである。
でも、やりたくないのだ。
できれば、祝福なんてしてあげたくない。
この気持ちをどう転換するか。
私の一番の課題。
この前、少しだけ祈った。
そしたら、「愛してあげることだよ」と良心の声。
ああ、無理。
誰か、この心情をわかって。