今日はやはり心配だったので、仕事を1時間早く帰らせてもらい、病院へ行った。
すごく暑くて、真夏日である。
帰ってきて、息子が部屋にいたので、自転車で一緒に連れて行った。
そういえば、昼間電話があって、ソーシャルワーカーの坂本さん、
代々木病院が書類を見て、受け入れられそうだ、というので面談に行ってください、と。
すぐに電話し、6/28の10時半に予約を取った。
夫の状態がまた悪くなったことも言って、それでも先着順だから、並行して進めましょう、という話にしておいてくれた。
病院へ行くと、4時45分。
三島先生がいるはずなので、話をしたい、と看護婦に伝えてもらった。
ベッドに行くと、「助けてくれ」と夫が泣き言を言っている。
ああ、この分なら大丈夫そうだ、と瞬時に思った。
目はしっかり開いている。
こっちをしっかり見て、「暑いんだ、のどが渇いて仕方ない。
お願いだ、なにか飲ませてくれ。炭酸買ってきて、地下でいいから」と訴える。
息子の顔も見て、そういった。
だめなんだよ、まだ口から飲めないんだ。
そう言って、横のテレビ台を見ると、かなりとろみ剤の入った吸い口がある。
看護婦に、飲ませていいか聞いてみた。
「看護師がやります」と返事。
「そんなの、いらねえよ、炭酸」と夫は訴えるが…
いったん聞きに行った看護婦が戻ってきて、「まだ口から飲むのはだめだそうです」という。
まあ、そうでしょうな。
つなぎも暑いのだろう。
何度か忙しそうな看護婦に言って、アイスノンを持ってきてもらった。
首と、背中に当ててやる。
家でも、いつも半そでなんです、と言うと、「暑かったので、右足を放り出すんですかね?それはわからなかったので、これから夜もそういう風にしますね」と言ってくれた。
右足を動かしてすごく行儀が悪い。
まあ、それだけの元気は出てきたんだろうけど。
センスで顔を仰いでやりながら、話をしたが、意識はもう大丈夫そうだ。
三島医師は救急外来に入って、会議中で、しばらく来れないと言われた。
今日はもう医者と話すのは無理だな、と息子が言う。
夕食の栄養の準備をしている間、息子と廊下に出て、何かのどが渇いたから買って来よう、と言った。
息子は夫がのどが渇いても飲めないので、ベッドわきでは言わなかったという。
なかなか、気が回るじゃん、こいつ。
まったく、親より常識人なので、時々、どっちが親かわからなくなる。
息子がエレベーターで地下に降りて行ったあと、三島先生の後姿を見た。
声をかけて、今、息子がジュースを買いに行ったので、と言うと、息子さんの帰りを待って、話しましょうという。
しばらくたって、息子が帰ってきたので、話を聞きに行く。
脳の写真を見せてもらった。
造影剤がはっきり写っている。
まず、おとといの朝胸が痛いと訴えたので、心臓のエコーをした。
心配なのは、足で起きるような血栓が、心臓で起こることだった。
でも、検査の結果、肺にも心臓にも問題はなかった。
なぜあのように訴えたのかは、原因がわからない、と
まあ、病気のデパートのような人なので、いろいろ普段からもあるんです、と私は言った。
しかし、急におとといの夜、腎臓の働きが悪くなり、意識もなくなったので、心配した、と医師は言う。
看護婦も、しゃべっているのを見ると、すごく調子がいったん悪くなったので、うれしい、と言っていた。
顔色も真っ白になったとか。
こんな患者、見たことないでしょう、と私が言うと、笑いながら、まあ、そうですね、でも本人が悪いわけじゃないので、と言っていた。
さらに、ホルモンの出方も調べてくれて、夫には副腎皮質ホルモンが異常に高い、クッシング病の疑いがあると言われた。
それは、脳の腫瘍で、MRIを撮らないとわからないという。
治療は取る、ということらしい。
でも、まずリハビリのほうが先かな、と言っていた。
とにかく、危険な状態は全部怖いところからチェックして、否定された。
だから、今はまた鼻から管が入ってますが、またリハビリして口からものを食べれるようにしましょう、と言ってくれた。
糖尿病の医師とも連携して、いろいろチェックしてくれている。
精神科の薬もかなり減らしましたと。
ただただ、一生懸命やってくれる先生や看護婦に感謝である。
帰ろうと思って1階まで下りて、帽子を忘れたことに気づいて取りに戻る。
この期に及んで、また私の顔を見て、「お願いだ、炭酸水買ってきて」と頼みこんだ。
世話が焼ける患者だとは思うが、皆様、ありがとうございます。